2011年9月26日月曜日

考えるのは誰の仕事?デザインコントロールの話

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デザインのクオリティコントロールって本当に難しいな、とよく思います。
ディレクターだった頃によく苦労しました。

このことに関して気づきがあったので少し具体的に整理してみたいと思います。

個人的な結論としては、こういうデザインコントロールの問題って、クライアントのせい、とかデザイナーのせい、とかっていうより、プロセスに問題があることが圧倒的に多い、と考えるようになりました。

デザインコントロールに失敗した例

思い起こしてみればけっこうデザインコントロールに失敗すること、多いな、と思います。
いくつか経験談を。

■経験談1
なかなかクライアントのOKを頂くことが出来ず、最後には具体的にここをピンクにしてほしい、とかって指示までもらう。
ピンクにしてみると微妙だなぁ、、、と思いつつもピンクにしてみるとやっぱり微妙だったので、別途代案も用意してクライアントに提出してみたところ、ピンクでOKになってしまう。

■経験談2
デザインのクオリティは高い。でもクライアントはデザインクオリティが低い、という。コンテンツの都合上グランジデザインだったんだけど、クライアントがあんましこういうの好きじゃないようでなかなかクオリティを認めてもらえない。工数ばかりかさむ。
パクチー嫌いな人にパクチーのおいしい料理作ろうとしても無理なのと近い。

■経験談3
経験談1と同じ座組での話。
クライアントの指示に従っているうちに、デザイナーが思考停止になる。どう修正したらよいか具体的でなく、もっと可愛い感じとか感覚だけで話されても困る、と言う。

失敗の原因って?

なんかただの愚痴みたいになっちゃいましたが別に愚痴が言いたかったわけではないのです。。。

1つ1つのケースを見ると、クライアントの趣味が悪いだけとか、デザイナーの意識が低いとか、そういった面もあるのだろうと思います。でも、一方でもう少し根本的な原因があるように思えます。

それはデザインの決めをするのが誰か明確になっていないことです。

・サイトとして訴求したい方向性やイメージは発注者が決める。
・サイト上でどう表現するかはデザイナー(orアートディレクター)が決める。
といった形で決めておくことで回避できることは多いと思います。

経験談1のピンクの例とかで顕著ですが、デザインは全体のバランスで成り立っているので「ここを修正するとこうなる」ということをイメージするにはスキルが必要です。
なので、スキルのない人が言う「こうしたほうが良い」という具体的なアドバイスには悪意はなくてもミスリーディングが多いわけです。経験談1の例で言えば「この箇所ピンクにして」ではなくて「女子高生が自慢気に持つようなキュートな製品という印象が伝わってこない」とかってアドバイスをもらったほうが効率的だし、成果物のクオリティもあがります。

第3者意見への対応も同じ。ちなみにデザインじゃなくても同じ

話をわかりやすくするために、クライアントと制作者サイドを例にお話してみたのですが、これと同様のことが第3者意見の中にもよく混じってきます。

発注サイドの上司の意見、制作サイドの別チームのデザイナーの意見、あるいはユーザーテスト時のユーザーの意見。

きっと、みんなサイトを良くしようとしてアドバイスをするのですが、全部を組み込んでると何が何だかわからなくなります。「どう受け止めたか」という事実だけをフィードバックでもらい、「どう組み込むか」というのは制作チームで考えるのが良いと思われます。

ちなみにデザインじゃなくても同じです。

提案書の骨子とか、構成書とか、「この流れをこうしたほうが良い」というアドバイスより「ここの意図が汲みとりにくかった」という事実だけ教えてもらえば十分です。

おわりに

ウェブ制作会社の人は何度もリニューアルやるし、立ち上げもやるわけだけど、発注者にとっては数年に一度。場合によってはウェブ担当として人生に一度のリニューアルかもしれないわけだから、「デザインの指示がこう欲しい」みたいな各論の話も制作者側から伝えていく必要があるのだろうなぁ、と思います。
※今後は経験者が増えるでしょうけど。

より具体的には、プロジェクト計画とかプロセスプランニングする時に、この点も発注者と共有する必要があるのかもしれません。

んー、まぁそれでも口は出したくなっちゃうでしょうから、具体的な指示が来た時に、その指示が出てきた背景を聞いて、一緒に考えなおしてみる、ってとこでしょうか。

最後に、、、経験談3を放置してましたが、これはここまでの議論で解決しない話ですね。
どう直したらよいか制作者側で方針を立てて、発注者側と共有して良いもの作るっていう姿勢は少なくとも必要だろうと思います。

参考書籍:
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