2014年2月16日日曜日

WEB制作会社の作るものってワンパターンじゃない?っていう話

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ぼくたちWEB制作会社はいつも良い物を提供したいと思っています。

でも事業運営者にとって良いものと、WEB制作会社にとって良いものってのは違ったりします。

WEB制作会社は少しでも差別化と集中を意識した唯一のものを作ろうとします。唯一のものを作ることによって、カンヌのようなアワードを受賞しWEB制作会社の存在感を高めることにもつながるし、クライアントにとっても差別化したサービスであることによって、競争を減らして利益があがる、という良い循環だと考えるからです。

一方で、パクリサービスのようなものであっても、既存の顧客資産や既存のシステムをうまく活用すれば低コストデリバリーで、かつ十分利益があがっている、ということもあります。サービスだけを見ると勝ち組サービスの廉価版みたいに見えて、裏側のコスト構造としては利益があがるようにできてるっていう。こういうのはWEB制作会社として付加価値をつけにくい面もありますし、生粋のクリエイターからはつまんない仕事、みたいに見えたりします。

このことは別に悪いことではないんですけど、WEB制作会社の中には前者でしか勝てない、という意識がある気がします。いつも"Stay hungry, Stay foolish"だぜ、みたいな。

どうもここにいつも違和感があります。いろんな戦い方があるのにいつも同じ戦い方しかできてないようなもどかしい感じ。

コトラーは競争の戦略は3つに類型されると言ってます。
  1. 差別化戦略
  2. コストリーダーシップ戦略
  3. 集中戦略

WEB制作会社の企業支援のやり方は、差別化戦略と集中戦略は意識しているかもしれないけれど、コストリーダーシップ戦略に関する意識は低いように思えるのです。

それはクライアントのコスト=制作会社の売上でもあるわけで、構造上仕方がない面もあります。

しかし、本当に事業にコミットする気があるのなら、既にクライアント企業が持っている資産にも目を向けながら、バランスよく戦略を練れる力やそうした戦略を実現出来る力(それは低価格でデリバリー出来るということも含め)が必要なのではないか、と思ったりするのです。

自戒と備忘録の意味をこめて。