2011年5月16日月曜日

バランス感覚とは「本質を見抜く力」と「コミュニケーション力」のかけ算

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直接的な意味ではなくて、お仕事をしている上での「バランス感覚」という言葉、よく聞きます。

バランス感覚が良い、というのは褒め言葉だと思うのだけど、これって一体どういうスキルで、どういった点が素敵だと言ってるのかな、と感じました。

色々と考えてみて、少しこの概念を言語化することができたのでエントリーで整理してみたいと思います。

バランス感覚の期待効果

バランス感覚が良い、ということをリアルで言うと、どんなことなのかな?ということを図にしてみました。


バランス感覚が良い、とは、
A:緑の土台が不安定な足場でも立っていられて、
B:紫の人の進むスピードが速い。

ということが言えそうです。

これは翻って、ビジネス上のお話で言うと、
A:ステークホルダーが多い、スケジュールがタイトなど
 難易度の高い足場でも主張を説得して1つの方向に向けること。
B:納得感を最大化することで、スムースに進行させること。

という形で表現できるのではないかと思います。

WEBディレクターをやっていたころ、バランス感覚が良い、というのはこの職種の褒め言葉としてよく使われるなぁ、と思っていましたが、確かにバランス感覚が高い人は、A・Bの能力が高いことが総じて言えそうです。

参考記事:ウェブディレクターって何をする職業なんだろう。考えてみた。

期待効果を達成するために必要なスキル

バランス感覚の期待効果はAとB、つまり「難易度の高い環境にありながら、納得感を最大化すること」と表現しました。これを達成するために必要なスキルが、バランス感覚の真髄だと言えそうです。

では、これを達成するために必要なことはなんなのでしょうか。

今回立てた仮説は、
・本質を見抜く力
・コミュニケーション力
の2点が両立すること、という結論です。

本質を見抜く力

本質を見抜く力がなぜ出てくるのか、というと、何らかのトピックに関して意見が分かれる時、必要なのは妥協ではなく、本質を見る力だからです。

ステークホルダーが多くなればなるほど、意見は分かれます。妥協や足して2で割ったような解決策を見つけることは簡単ですが、それでは納得感を持った進行をすることは出来ません。

納得感の醸成のためには、間を取るだけでなく、双方が納得できるクリエイティブな選択肢を持たせる必要があり、そんな選択肢を引き出したり、提案したりするには、双方の主張の本質や発言の背景をしっかりと理解している必要があると思います。

ここに本質を見抜く力が必要なのです。

コミュニケーション力

一方で、本質を理解するだけでは、納得感を持ってもらうことは出来ません。

例えばこんな結論が納得感を持ってもらえる結論なのである!ということを声高に宣言したところで、納得感は生まれません。そうした結論に、全員の納得感をもって行き着かなければなりません。

結論を出す前に個々人とお話しして裏で合意を取り付けておいたり、場合によっては、最初から心に決めていた結論があっても、皆で決めた感を醸成するような段取りを取る方法もあります。

これは高いコミュニケーション力に裏打ちされた進行だとわかります。
本質を見抜く力だけではなく、コミュニケーション力も両立しなければならない、という根拠はここです。

参考記事:悩みって結論よりプロセスのほうが大事。経営の意思決定も一緒と思う。

まとめ

というわけで、今回の仮説をまとめると、「本質を見抜く力」「コミュニケーション力」が両立すると、高いバランス感覚を発揮できる、という結論になります。

そう考えると、バランス感覚が良いってかなりハイスペックなことなのだな、と感じました。

今後検証するポイントとして、過不足の無い2点をあげられているのか、という点や、こんなにハイスペックでなくてもバランス感覚を発揮することはできるんじゃないか、とか、懸念点は諸々あるのですが、ただの仮説なので、よかったらご意見ください。
 
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