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ブラッド・ピットが主演で、野球リーグチームのGMを演じる映画です。
メジャーリーグのテナントレースでブラッド・ピットの率いる貧困チームが金持ちチームを差し置いて、20連勝という偉業を成し遂げます。
秘訣は、統計をベースにしたチーム組みで出塁率に徹底的にこだわったこと。当時のメジャーリーグでは、非常に画期的な考え方でした。
このエピソードには、貧困チームだったからどう勝てるか考え、統計をベースにした戦略を練るに至った、という側面があると思います。
制約には良い側面がある
このお話に限らず、実はこうした制約があったからイノベーションが起こる、ということは多いようです。例1:佐藤雅彦の授業
佐藤雅彦は慶応大学の教員でもあるのですが、授業の中で「垂直または水平な直線だけを使って何かを表現しなさい」という課題を出したところ、ユニークなアイデアがたくさん出ました。
しかし、「個人個人で自分に対して何らかの条件を考えて、その上で表現してみてください」という課題に変えると、先ほどユニークなアイデアを出した学生も含めて、どうしていいかわからず、良いアイデアが出ません。
制約があることでうまくいく側面もある、と感じたそうです。
※引用元:毎月新聞
例2:三谷幸喜の流儀
NHKの「プロフェッショナル」という番組で、三谷幸喜が出演しました。
この時に彼が言ってたのは「制約の中に答えがある」ということ。
番組では、新選組の時には1話1日で完結すること、王様のレストランではレストランの中だけでドラマが進行すること、など脚本を書くにあたっての制約が紹介されました。
※引用元:プロフェッショナル 仕事の流儀
例3:たまごっちの開発者
たまごっちを開発する時に発売前のユーザーアンケートで一番多かったのは「時間を止められる機能が欲しい」という意見。
しかし、企画担当者はこれを断って、その機能を入れませんでした。
それは、最初にこの企画を考えたトゲが「ペットを育てるのは楽しい」というものだから。時間を止められたらそれは生き物じゃない。だから、機能は付けなかったそうです。企画にはトゲが必要で、この最初思いついたトゲだけは曲げない、というのが彼なりの制約です。
※引用元:プロフェッショナル 仕事の流儀
制約が必要な理由
制約がこうした良い効果を生む背景には、制約があると思考が深まる、ということにあるのではないかと思います。「考える」という行動は「問いを立てる」ことからはじまります。
制約があることでこれまで自分では思いつかなかった問いが生まれて、自然と思考が深まる、というのは体感的にも納得感があるところです。
制約を取っ払えないか?と考えることが広い視座を持つためには必要だと思う一方で、まずはこの制約の中でどう実現できるかを考えるほうが思考が深まる一面もあると考えています。
だから、上司がろくでもないとか、予算が少ないとか、目標設定が高すぎるとか、クライアントが無茶を言うとか、様々な制約があって文句を言いたくなることもあるけど、まずは制約の中で何ができるか考えたほうが結果残せる気がしませんか?
引用元:
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